この日から食事と排泄介助が始まりました。

発症後からこの子も私もほとんど継続的に寝ることはできませんでした。

昼夜を問わず、30分おきに大声を発します。

その声は子猫のような声にも似ていますが、決してかわいらしい声ではありません。

いつも食事は半生タイプの固形フードに様々なふりかけを混ぜて与えていました。

食べないだろうなとは思いましたが、何とか食べてほしくてまずは与えてみました。

嗅覚は衰えていないようで臭いの方向を見ながら舌を出しますが、うまく口に運べません。

そこで、スプーンを使って口に運んであげましたが舌の動きとともにほとんどがこぼれしまいました。

後で知りましたが、認知症を伴う脳障害を発症している場合は固形物、特に固いものを与えるとのどを詰まらせ窒息してしまう場合があるようです。

普段から好んで食べていたおやつ、イナバのプチ(とりささみチーズ)をさらに柔らかくしてからゆっくりと与えました。

柔らかいものや液状のものは何とか飲み込めるようです。

以前に買い置きしておいた動物用の注入器(森乳 ワンラック 注入器(注射器型注入式)10ml)を使用して与えました。


この注入器は注射器と同じような形状で、先にシリコンチューブを取り付けることができ、口の周りを傷つけにくくしてあることが特徴です。

水も同様に注入器にて与えました。

排泄は常に外でしかしたことがなく、今からペットシーツでしてくれるか疑問でした。

そもそも自立することができないので、ペットシーツでの自然排泄は望めません。

そこで抱きかかえたまま電柱の周りや草むらなどで排泄を試みました。

結果は全くダメでペットシーツの上で寝かせて自然に排泄するのを待ちました。


幸いにして、大も小も順調にしてくれました。

小に関しては突然始まるわけで、いつも体が濡れてしまいその都度シャワーで洗い流していました。

老犬介護の現実と創意工夫

何の前触れもなく突然に訪れた老犬介護について、失敗談やその失敗から学んだ様々な体験談などを、いつかは飼い主の皆さんにも訪れる老犬介護の現実についてお伝えし、少しでもお役に立てるようにその内容を綴ってゆきたいと思います。

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